側弯症と手術

側弯症の一般的な治療法は、経過観察、装具療法、手術があります。
これらの治療法は年齢と度数によってどの治療を行っていくか変わっていきますし、病院によっても差がありますが、40度以上は手術を視野に入れるところが多いです。

この手術を選ぶ場合は検診でひっかかり、病院で検査した後に医師から勧められることが多いです。

ただし手術自体が背骨にボルトを入れるという技術的に難易度の高いものであり、同時に身体への負担も大きいです。側弯症が発覚するのは小中学生のことが多いですから、手術を受けるとなるとリハビリを含めて2か月は入院になるケースが多いです。当然学校は休むことになり、退院後も日常生活に戻るのには半年から一年かかることもあります。また、成長期の子供の手術は1回で終わることはまれで、成長に合わせて数回行う事が多いです。
そして悲しいのは、手術をしたことで必ず側弯症が治る、とは限らない事です。
身体の曲がる力が強くボルトの止める力が負けてしまい度数の変化がない、という患者さんもいました。
また、背中に側弯がありボルトをいれる手術をしても、数年して今度は腰に側弯が出ることや、
背骨のボルトが邪魔をして振り返る動作ができなくなった等、手術後に現れる症状もあります。

 

手術をすることで痛みが減ったり、姿勢が真直ぐになることで精神的に楽になったりと利点はもちろんあるのですが、できれば手術は「最後の砦」としたいものです。

だれだって自分の身体や、自分の子供の身体にボルトはいれたくないですから。

それで軽くなるという確率が低いならなおさらです。

当院ではボルトを入れずにすむように、自分の身体に筋肉を付けることで側弯をサポートし、姿勢を整えることを目指します。鍼灸で和らげ、体操やストレッチで筋肉を付けることで、医師から「手術をしないとひどくなる一方だ」と言われた患者さんでも、手術をせずに軽度に向かったり治った患者さんはたくさんいます。痛みを軽減し、生活をしやすくすることもできます。手術しかないと諦めずに、一度ご相談いただければと思います。全力でサポートいたします。