側弯症 女性 17歳 50度
中学2年の時に学校の検診にて側弯症を発見。整形外科にて右胸部25度経過観察の診断。
中学3年時、42度まで悪化。病院にて全日装具装着を指示。高校1年。装具はつけていたが、50度まで進んでしまう。手術の診断。ほかに出来ることはないか考え、当院に来院。
視診、触診をしたところ、度数からすると隆起が小さいです。度数は右胸背部のみ図っていますが、隆起は左腰、右胸背部、左肩と三か所、確認しました。左肩が下がり、左ウエストが狭くなっています。身体に痛みはないとのことです。背中は比較的柔らかく、ポイントを絞り指導すると、自身で背骨を動かすことが可能でした。
施術は、仰臥位及び伏臥位にて体を調整したのち、背骨を動かしていきました。
その後、盛り上がりを抑えながら彎曲へアプローチをかけていきました。
施術後、身体が良く伸び、左ウエストが開くのが確認できました。
体育等、装具を外す際に気を付ける姿勢、呼吸に合わせて骨格を動かしていく方法、抗重力筋を付けていくトレーニングを指導しました。
3か月後のレントゲン検査では40度まで改善し、さらに3か月後の検査では35度まで改善しました。
隆起とともに、彎曲が存在します。
矯正する際は隆起と彎曲を同時にアプローチすることが効果的なのですが、隆起が小さい場合、アプローチかけられるところが少なくなります。その為、装具がうまく効果を上げないことがあります。
装具装着時でも呼吸に合わせて身体をさらに自己矯正することが可能です。
また、ストレッチ、運動を行い体が柔らかくなると、装具の効果も変わってきます。
現在の状況で、最善のことを考え行うことが側弯症改善に重要です。
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