中学3年時、学校の検診にて発見。胸椎部18度、頸部から肩にかけて20度。経過観察の診断です。
レントゲンを確認すると高い位置でのダブルカーブがみられ、全体的に左側へ体が傾いています。
本人は肩とウエスト非対称が気になっています。また、右ふくらはぎが攣りやすいとの訴えがあります。
背中を確認すると、右肩が下がっており、前方へ突出し、右のウエストが小さくなっています。
右背部と、左肩背部に隆起を確認します。
施術を行う前にバランス計測を行うと、右側へ4キロほど重心が傾いています。
脊椎際へ動きを付けた後に筋緊張を緩めるため、背部をほぐしました。柔らかくなり、動きやすくなった後に、矯正を行い整えました。
施術後は左右バランス、肩の高さ、ウエストライン、が整いました。
自宅でも整えるようにストレッチと体操を指導し初回の施術を終了しました。
それから、2か月後。左右のバランスはほとんど均等となり、右足が攣ることがなくなりました。整った肩の高さは母親がみてもはっきりわかるほど平行に近くなりました。現在、楽しんで体操を行っているとのことです。
頸椎に近い、高い位置でのカーブは対応が難しいとされていますが、方法によっては出来ることがあります。
また、中学3年生という時期、女性は成長期が終わりに差し掛けており、脊椎も固まってきています。しかし、受験勉強の姿勢にて歪みを強めてしまう方、新たに歪みを作ってしまう方がいらっしゃいます。注意が必要です。反対にまだ骨格が動くので、整えやすい最後の時期ともいえます。
大事な時期、背中への配慮も重要です。お子様の背中、見てあげてください。
腰痛を訴え、近所の整形外科を受診したところ、胸背部と腰の曲がりを指摘されます。
腰部16度、背部22度、経過観察の診断です。
痛みの原因は不明とのことで、痛み止めを処方されます。
心配になり、当院へ来院されました。
問診の結果、左腰の中央に痛みがあり、足を動かすと痛みが強くなるとのことです。触診をすると、左腰部、左臀部、右背部に隆起を確認しました。痛みの箇所は下位腰椎左側にあります。
施術では、左腰部の隆起を抑え、腰椎、胸椎を中央へと寄せました。左腰部をほぐしながら、動かす際に、奥に圧痛のある硬結を確認しました。体がかたく、動きにくいところもありましたが、施術後は腰部、背部の隆起は一回り小さくなり、脊椎はまっすぐに近くなります。左腰にあった硬結はほぼ消失しました。
背中、腰ともにスッキリし、左腰の痛みの度合いは半分ほどに軽減しました。
自宅にて行う、セルフストレッチ、体操を指導しました。
一月後、左腰にあった痛みはなくなり、腰、背部の隆起が一回り小さくなっています。
今回の側弯症は、ソリ遊びの転倒にて整形外科を受診し、発覚しましたが、事故にてすぐに側弯症が発症することは殆どありません。
事故が原因で、側弯症になる場合は、一定期間以上の間、足をひきづり歩くなどで姿勢が歪む場合が多数です。
側弯症はもとよりあり、転倒により、弱い場所を痛めてしまったことが考えられます。
今回は脊椎のアライメントを整えると同時に、痛めてしまった大腰筋へアプローチをかけることで改善がみられました。
痛みの伴う側弯症は表に現れている原因と本来の原因へ同時にアプローチをかけていくことが大事です。
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