小学5年時、首の痛みのため、レントゲンを撮ったところ、ストレートネックに合わせて側弯症を発見。大学病院を紹介され、計測したところ、胸椎部10度。腰部14度。経過観察の診断。
特に習い事やスポーツなどは行っておらず、普段は携帯ゲームにはまっており、一日3時間以上することもあるとのこと。
望診の結果、肩が左へスライドしており、脇の下のライン、ウエストラインに差がみられます。左右肩の前後にもずれがみられます。
触診したところ、首のストレートネックに加えて、胸椎は後弯が大きくなっています(猫背)。
身体のバランスを見ると、10キロ近く左へ傾いています。
左右の触圧感覚、温度感覚に大きな差はみられません。
まず、現在、身体がどのような形になっているのかを、背中の写真とレントゲンにて説明し、理解していただきました。歪みに対し、普段はどのようなことに気を付ければよいか、どのようにしたら、改善に近づくのかを説明しました。
背部の経穴へ刺さない鍼と電気の灸を使い、感覚を整え、筋肉を緩ませてから、少しずつ背骨を動かしていきます。
自宅で行う体操とストレッチ、“背中の意識”を指導しました。
小学6年時、同大学病院にて検査を行ったところ、胸部4度、腰部2度まで改善しました。
その後も継続し、定期的に病院にて計測していますが、度数は一桁で転移しています。
本人、自身の身体への理解力、想像力があります。背中の意識を持つことができ、普段より気を付けているそうです。
1時間体操をしたとしても、他のほとんどの時間、背中に悪いことをしていると、悪化します。反対に、日常、しっかり背中を意識できていれば改善を期待できます。
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